2012年07月11日 / その他
川の流れ・・・
ヘッセのシッダールタという本を読んだことはありますか?
僕は学生の頃、
生きる意味だとか、
価値といったものを追いかけていた時に出逢った作品のひとつです。
この作品は、川の流れという悠久な自然の営みに対峙することで、
悟りの一形態
『時間を超越し、一切をあるがまま受け入れるという在り方』
を問うたものではないかと愚考しております。
当時は、この作品からなにかを得るべく、
自分も川の流れという悠久な自然の営みと対峙したものです。
対峙してはみたものの、
当然の如く、そこからなにかを得るということはありませんでした(笑)。
ただ、読むことで、ひたすら読むことで、心安らかになった記憶はあります。
今、家内と2人の子供に恵まれ、それなりの苦労もし、
改めてこの作品を触れると、
時間を超越するということが、生きるということが、
川の流れそのままであり、過去も未来もなく、こだわりも期待もなく、
今という時間の流れを受け入れ、自分なりの精一杯で生きれたら
素敵だなぁと思えるに至りました。
ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。。。
なぜか、鴨長明の方丈記が頭を過ぎってゆきます。
こんな風にいろいろなものが自分の中で繋がっていったらいいなぁと
思っています。